トムのロンドンだより

2005年8月号 

日本ではお盆休みの8月ですね。もちろんヨーロッパにはお盆休みはありません。
それどころか、博士課程の学生には夏休みすらありません。
だからと言って、せっかくの夏を研究室で過ごすのももったいないので、
いろいろと遊びに行きました♪


ヨークの城壁

まず、ロンドンから北へ300km、かつてのヴァイキング王国の首都として繁栄した
ヨークに行きました。ヨークは、まさに侵略と破壊の歴史が刻まれた都市であり、
中世のイングランドにおいて、その軍事的需要性が特に強かった要塞都市です。
そのため、旧市街地は一周5kmほどの城壁に囲まれており、今でも城壁の上を歩くことができます。


ヨーク・ミンスター

ヨークの街並み

城壁をしばらく歩くと、イギリス最大級の大きさを誇る大聖堂、ヨーク・ミンスターに着きます。
250年もの歳月をかけて造られたと言われるこのゴシック様式の大聖堂は、その大きさもさることながら、
華麗で繊細な作風はまさに圧巻です。
中央のタワーにも登ることができ、中世の香りが漂う街並みを一望することができました。


カッスル・クーム01


カッスル・クーム02

カッスル・クーム03

次はイギリスの片田舎、コッツウォルズに行きました。
ロンドンから西へ200kmです。鉄道もあまり発達していない地方で、
バスの便数も非常に限られているため、途中からタクシーを利用しました。
訪れた村は、カッスル・クームと呼ばれる本当に小さな村です。
夏の緑がとても美しく、静かに流れる小川のせせらぎを耳に、のどかな家並みを歩けば、
まるでおとぎ話の世界に迷い込んだかのような気持ちになります。
のんびりと流れる時間を楽しむことができる村です。


ストーンヘンジ01

ストーンヘンジ02

ストーンヘンジ03

次はかの有名な世界遺産、ストーンヘンジです。
誰が何のために?今から約4000年前に建てられたこのモニュメントの石は、
30kmも離れた場所から運ばれてきたとされており、中には385kmも離れた場所から
運ばれてきた石もあります。今でも定説は無いものの、一般的には太陽崇拝に関係があるとされています。
周りは本当に何もなく、大草原にポツンと遺跡があるばかりです。
雲が非常に低く、どこまでもつづく地平線がとても印象的でした。


凱旋門

凱旋門の彫刻

最後はフランスにまで行ってしまいました。
一応、知り合いのいる大学の研究室見学という名目で。。。
まずは凱旋門!こんなにも大きいとは思ってもいませんでした。やはりヨーロッパは石造の文化ですね。
そしてその彫刻の素晴らしいこと!こちらは祖国の危機を救った義勇兵の出陣です。
外気にさらすのがもったいないくらいの見事な出来栄えです。


エッフェル塔

そしてエッフェル塔!これはセーヌ河を行き来するボートから眺めることができました。
ちょうど週末だったということもあり、すごい人混みで、残念ながらとても上に登れるような
状況ではありませんでした。


パリ市庁舎

そしてこちらはパリ市庁舎です。ロンドンのギルドホールと比べても、どこかフランス独特の印象を受けます。
市役所とは思えないほどの華麗な建物ですね。


ルーヴル美術館01

ルーヴル美術館02

そしてそして、フランスと言えばルーヴル美術館です。コの字型に並んだ建物に展示された美術工芸品は
約3万点。とても一日で回れる広さではありません。中央のガラスのピラミッドが入り口になっており、
各建物へのアクセス・ポイントにもなっています。フランスに来て一番感動したのは、何と言っても彫刻です。
今にも動き出しそうな躍動感、そして温かみのある表情。時として苦悩な表情。
これほどまでに表現力の強い作品に出会ったことはありませんでした。
時間の許す限り「フランスの美」を堪能しました。



コンピエーニュ市庁舎

そして、ようやく?本来の目的を達成するべく、パリから北へ鉄道で1時間、 コンピエーニュに行きました。
フランスの良き田舎町といった所でしょうか。
町のシンボルでもある市庁舎は、パリ市庁舎と同じような色合いの建物で、
もしかしたら、フランスの国旗が意味する「自由・平等・博愛」を色調にしたデザインなのかも知れませんね。


オワーズ川

コンピエーニュ工科大学

翌朝、穏やかに流れるオワーズ川に導かれて、コンピエーニュ工科大学へと向かいました。
訪問先の研究室は、設備こそあまり恵まれた環境ではないものの、非常に活発な研究活動を続けており、
見習うところが多く、とても良い勉強になりました。
そしてゼミでは想定外なことに、発表をさせられてしまいました(涙)。



今月に聴いた主なコンサート

ベートーヴェン:交響曲第3番、交響曲第5番、交響曲第7番、交響曲第9番

ベルク:バイオリン協奏曲

ブラームス:バイオリン協奏曲

リスト:ファウスト交響曲

マーラー:リュッケルト・リーダー、交響曲第3番

メンデルスゾーン:劇付随音楽「真夏の世の夢」

シベリウス:交響曲第5番

チャイコフスキー:幻想曲「フランチェスカ・ダ・リミニ」